なぜ福井県の学力は日本一なのか?教育の取り組み紹介

教育・政治など

福井県は海と山に囲まれ、東尋坊や三方五湖など観光面においても魅力ある所です。そしてそんな名所以外にも注目されることがあります。

それは教育にも熱心で、全国学力テストでは常に上位を占めているということです。他県に比べると人口も塾の数も少ないのに、どうして子供の学力はトップレベルなのでしょうか?今回は、福井県の子供の学力に焦点を当てていきましょう。

■福井県の学力・体力レベル

◆全国学力テストとは?

2007年度から実施されているもので、全国の小学6年生と中学校3年生が対象となっています。2019年度には、小学生約108万人、中学生約109万人が受けたとされています。

◆福井県の学力レベル

北陸地方は全体的に全国学力テストの上位を占めていますが、小中学校共に福井県の子供達の平均正答率が全国平均を大きく上回っているというのは確かです。

そして都道府県ランキングでもずっと上位に位置付けています。2018年に実施されたテストでは、福井県の中学3年生の平均得点が全国1位となっています。

◆文武両道

全国学力テストで上位を占め続けている福井県、さらに驚くことに全国体力テストでも、小中共にトップレベルであることが分かっています。

2010年には小中の男女が共に1位を獲得しています。まさに福井県は文武両道を行く教育先進県であると言えるでしょう。

■福井県の教育環境

◆子供の学力がトップレベルである理由とは?

これが正解だとは断言できないでしょうが、考えられる要素はいくつかあります。

小中校の規模が小さい

福井県の小学校は202校あり、秋田県201校、石川212校となっていて、これくらいの規模が教育面でも成果が上がると考えられています。

ちなみに横浜市の小学校は340校、名古屋市は260校で、規模が大きくなればなるほど、施策などを徹底するのが難しくなるようです。

家庭と先生の信頼が大きい

福井県の共働き率は高く、家庭で親が子供に掛ける時間は少ないと推測できます。けれど学校と家庭とは密であり、家庭の先生への信頼度は大きいです。

三世代同居という家庭環境も影響していますが、家庭は常に先生の指導に従って子供の教育を行っています。先生や目上の人を尊敬できることイコール信頼度が厚くなることに繋がります。

福井県と秋田県の共通点

秋田県は福井県と同じように、学力テストで毎年1位、2位を争う位置にいます。そして秋田県も通塾率が低いのに小中学生の学力はトップレベルなのです。

この2県の共通点は、自治体規模が小さい、地域と家庭の安定、先生への信頼度の高さなどが挙げられます。

福井県の子供の学力が高いのは地域性も大きく関係し、上記のようなことが要因となっているのでしょう。そして柱となるのは、安定した家庭と先生のきめ細かい指導であると言えるかもしれません。

都会では塾通いの子供も多く、中学受験も珍しくありません。どこかのんびりとしたイメージがある地方であっても、福井県のような文武両道の子供が育つのは、『よく学びよく遊ベ』という精神が大切なのだと感じます。

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