平泉寺白山神社は、福井県勝山市にある神社です。
かつては平泉寺というお寺であり、敷地面積200ヘクタール、8000人もの僧兵を抱える一大宗教都市であった平泉寺。
現在は平泉寺白山神社と名前を変え、苔むすしっとりとした境内は人気のスポットとなっています。
平泉寺白山神社の歴史について、そして見どころについてお伝えしていきます。
平泉寺白山神社の壮絶な歴史
平泉寺白山神社、という名前を聞くと「寺なの?」「神社なの?」という疑問がわく方もいるのではないでしょうか。
この名称に至るまで、大変な流れがありました。壮大な歴史を語るとあまりにも長くなってしまうので、簡単に解説します。
西暦717年、泰澄により開かれた平泉寺はのちに延暦寺の末寺となり、その敷地面積は200ヘクタールにものぼりました。一度失火により焼失していますがその後盛り返し、一時は8000人もの僧兵を抱える一大宗教都市となりました。
ですが戦国時代に悲劇は起こり、一向一揆により平泉寺の敷地内のほぼすべてが消失してしまいました。その後戦火を逃れていた顕海が戻り寺の再興を図り、江戸時代には境内の中心部が再興されました。
静かに再興を進めていた平泉寺ですが明治時代に入り、廃仏毀釈により平泉寺から平泉寺白山神社になりました。
そのように波乱万丈な歴史を持つ白山平泉寺神社ですが、現在ではその歴史的価値が認められて積極的に発掘作業が進められています。
一の鳥居をくぐった歴史上の偉人たち
白山平泉寺神社の一の鳥居をくぐると、幅の広い石畳が緩やかに登っていき、その両脇には杉の木が悠々とそびえています。その足元にはしっとりと広がる苔。
この幻想的な風景の中を、かつて戦場に向かう前の木曽義仲がお参りに、また奥州へ向かう源義経と弁慶の一団が通り過ぎて行ったそうです。
杉の木たちは静かに見守っていたのでしょう。その荘厳な雰囲気に、背筋が少し伸びる思いがしますね。
開山のきっかけになった御手洗池
平泉寺白山神社の境内を進んでいくと、717年泰澄による開山の時にもあった御手洗池に出会います。
泰澄が白山の神と出会ったという伝説の御手洗池は、今も変わらず水が湧き出しており、神聖な雰囲気を体感することができます。
苔むす風景を楽しめる時期
平泉寺白山神社の苔を楽しむには、初夏がおすすめです。
拝殿に至るまでの道や石垣の間など、広大な敷地内のいたるところで苔を見ることができるので、自分だけのお気に入りのスポットを探すのも楽しそう。
最寄り駅はえちぜん鉄道勝山駅。そこからはバスやタクシーなどで10~15分程です。
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