福井県南西部の若狭地方には、「鯖街道(さばかいどう)」と呼ばれる道が通っています。
“鯖の道”と聞くとなんとも不思議な感覚ですが、実はこの道は日本の食文化形成においてなくてはならない存在だったのです。
今回は、歴史の深い鯖街道をめぐる旅に出かけましょう。
鯖街道とは?
若狭地方に幾筋も通る、古来京都・奈良の京に食材を届けるために使われていた、若狭と京とを結ぶ道のことです。
若狭湾で水揚げされた新鮮な海の幸をはじめとする良質な食材は、京では大変重宝されていました。
中でも鯖が多く運ばれたことが、この道が「鯖街道」と呼ばれるようになった由縁です。
鯖街道によって京の食文化を支えていた若狭は、「御食国(みけつくに)」として日本の食文化の発展に大きく貢献したと言われています。
また、鯖街道は、御食国の背景とともに日本遺産※としても認定されています。
日本の豊かな食文化形成に鯖街道が一翼を担っていたと考えると、感慨深いですね。
鯖街道をトレッキングしてみよう!
鯖街道は、今では峠道を越えるトレッキングコースとして人気を集めています。
若狭から京都へ抜ける道はいくつもありますが、中でも最短距離をとるのが、「針畑(はりはた)越え」です。
所々に顔を覗かせるお地蔵様や神社、琵琶湖や若狭湾が見られる絶景スポットなど、見どころも多いトレッキングコースです。
普段本格的なトレッキングをされる方はもちろん、、初心者の方でも楽しみながら山歩きができます。
昔の人が何を考え鯖街道を通っていたのか、ぜひ考えを巡らせながら歩いてみてください。
鯖街道では海の幸をいただこう!
せっかく鯖街道を探索するのなら、新鮮な海の幸を堪能しましょう!
よっぱらいサバ
鯖街道の終点である京都の酒粕を使って養殖した鯖を、「よっぱらいサバ」のブランドで近年売り出した商品です。
酒粕による甘みと、とろけるような身は、刺身にして食べることでそのうまみを堪能できます。
鯖寿司・焼き鯖寿司
上品な味付けにしめられた鯖と、酢飯とのコンビネーションは抜群です。あっさりしているのでペロリと一本いけてしまいます。
さらに脂がのってジューシーな焼き鯖寿司も見逃せません。
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