福井県には有名なスイーツがいくつもありますが、そのうちの一つが水ようかんです。
ですがこの水ようかん、皆さんがイメージしているものとは少し違うかも…?
「羊羹」、と聞いて思い浮かべるのはどのようなものでしょうか。
黒くてどっしりとしていて、それを切り分けて食べる…そういったものを想像される方も多いかと思いますが、福井の水ようかんは違います。
そして食べる時期も。水ようかんは練りようかんよりも軽く涼しげなので、夏に食べることが多いのですが、福井には「水ようかんは冬に炬燵で食べるもの」というちょっと面白い言葉もあります。
そんな魅力いっぱいの福井の水ようかんについて詳しく紹介していきます。
福井の水ようかんの特徴
福井の水ようかんは水分が多く、薄い板状になっています。
箱をそっと揺らすとぷるぷると震えるほど水分の多い福井の水ようかんは、糖度も一般的なようかんの半分ほどで餡子の量も少ないので、見た目の印象よりずっとヘルシーなスイーツです。
板状の水ようかんには切れ目が入っていて、竹のへらでそっとすくうようにして食べます。口に入れればすっと溶けてなくなるので、ついつい食べて過ぎてしまうことも多いとか。
福井の水ようかんの由来
福井の水ようかんは「丁稚ようかん」とも呼ばれていました。丁稚とは子どもの奉公人のこと。
今よりもずっと砂糖が高価だった時代、京都に丁稚奉公に出ていた子どもたちがお正月の帰省土産に買ったものが広がった、という説があります。
練りようかんは高価なために買えなくても、砂糖の使用量が少なく比較的安価であった水ようかんなら購入できたので、水ようかんを買って帰ることで福井に広まったのでは、ということですね。
また砂糖の量が少ないということは保存期間も短くなってしまいます。
福井の冬は寒く水ようかんの保存に適した気候でした。そういったことから、福井では冬に水ようかんを食べるという文化が根付いたのではないかと言われています。
水ようかんのおすすめのお店をご紹介!
有限会社えがわ
福井の水ようかんと言えばこのパッケージ! という方も多いのではないでしょうか。
ざらめと黒砂糖を使用した柔らかめの水ようかんです。防腐剤を一切使用しておらず、冬季限定で作られています。
シュトラウス金進堂
ドイツ・ウィーンのお菓子を主に作っている洋菓子店ですが、大正13年創業の和菓子屋さんでもあります。冬季限定で販売される水ようかんは代々受け継がれている人気商品です。
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